中国jiànzi(蹴羽根)とは?遊び方からテクニックまで紹介!

  1. 中国歴史・民族

公園や校庭、団地の広場、さらには駅前広場などで、数メートル半径の場所さえあれば必ず誰かがしていると言ってもいいほど目にするのが、中国人の定番スポーツ「毽子」(蹴羽根)です。

何と約二千年も昔からあり、今も現役の人気スポーツなのです。

中国jiànzi(蹴羽根)とは?遊び方からテクニックまで紹介!

毽子(jiànzi)とは?

毽子は銅銭や金属片を数枚重ねて布で包んだものに、鳥の羽毛を加工して彩色したものを数枚挿して作った玩具です。

最近ではプラスチックで錘の部分が作られており、日本ではキックシャトルという名前で販売されています。

羽の色は赤、黄、緑、青、ピンクなど鮮やかで目を引きます。この錘の部分を蹴って飛ばす遊びを「踢毽子」(tī jiànzi)といい、スポーツとして試合も行われます。

毽子はWeb上で一つ当たり100円から350円ほどの値段で販売されています。毽子は簡便かつ容易に筋肉運動やバランス維持運動ができ、老若男女に愛される健康維持に効果のある運動なのです。

遊び方と種類

一番簡単な遊び方は2人もしくは数人で毽子を地面に落とさないように蹴り続けるというものです。これなら少しのスペースさえあればどこでもできます。

毽子の高さが12cmほどのものが最もよく見られる伝統的な「传统花毽」(chuántǒng huājiàn)です。

大毽子」(dàjiànzi)は高さが17-18cmあり、錘の部分をゴムで、羽根は主にガチョウの羽毛を用いて作られます。

大毽子に似た道具を使い、ネットを張って双方のチームに分かれ、相手の陣地に毽子を蹴り上げて入れるのが「毽球」(jiànqiú)です。対戦相手は1対1でも複数対複数でもよく、毽子を地面に落としてしまった方が負けです。

中国でフリスビーをする人々のグループ。

蹴り方のテクニック

足のつま先やかかと、膝や太ももを使い、正面・側面のどちらからでも巧みに毽子を蹴り上げるテクニックは実に多彩で華麗です。

毽子を蹴る基本的な四種類のテクニックをご紹介しましょう。

盘踢(pán tī)

足の内側で交互に毽子を蹴り上げます。

磕踢(kē tī)

両膝で交互に毽子を蹴り上げます。

拐踢(guǎi tī)

足の外側で交互に毽子を蹴り上げます。

绷踢(bēng tī)

足のつま先あたりで毽子を蹴り上げます。

やってみると分かりますが、これはかなりの練習が必要です。もちろんこれら以外にも複雑なテクニックがあります。

毽子と少林寺

毽子は漢時代の蹴鞠文化から始まって発展したとされています。その後、南北朝、隋、唐の時代にかけて隆盛し、現在に至るまで何と約二千年の歴史があります。

唐時代の「高僧传」(gāosēng zhuàn 高僧伝)という書物の中にインドの高僧で嵩山少林寺の創建者でもある「佛陀跋陀罗」(Fótuóbátuóluó)が「洛阳」(Luòyáng)に来た時のエピソードが記録されています。

Bátuó zài lùshang yù dào le shí èr suì de Huìguāng,Huìguāng zài jǐng lán shàng fǎn tī jiànzi,

跋陀在 路上遇 到了十二 岁的 惠光,惠光 在 井 栏 上 反踢 毽子,

liánxù tī le wǔ bǎi cì,guānzhòng zàntàn bùyǐ。

连续 踢了五 百次,观众 赞叹不已。

Bátuó fēicháng xǐhuan Huìguāng,bìng jiāng tā shōu wéi dìzǐ,

跋陀 非常 喜欢 惠光,并 将 他 收 为弟子,

Huìguāng biàn chéng le shàolínsì de xiǎo héshang。

惠光 便 成 了 少林寺 的 小 和尚。

跋陀は路上で12歳の惠光に出逢った。惠光は井戸の縁の上で足の外側を使って毽子を蹴っており、連続500回蹴ったのを見て観衆はしきりに称賛した。

跋陀は惠光をすっかり気に入って自分の弟子にしたため、惠光は少林寺の小坊主になった。

跋陀が惠光をはじめとする運動神経の秀でた少年たちを集めて発展していったのが少林寺のカンフーですから、毽子を巧みに操る技術も相当なものだったのでしょうね。

男性が公園でフリスビーをしています。

今でも大人気

幼稚園や小学校の中には自分で作った毽子を蹴って遊ぶ課程があったり、学校で踢毽子のトーナメント大会を開催したりしているようです。

また地元の地域での試合が行われて大人も楽しんでいます。自分で練習してもいいですし、慣れてきたら仲間に入れてもらって教えてもらうのもいいかもしれませんね。

author avatar
ヤン・ファン (楊芳) この記事を書いた人

講師育成で知られる中国・東北師範大学卒業。講師歴は14年に及び、特に日系企業の駐在員やビジネスパーソン向けの指導経験が豊富です。現役の日中医療通訳士としても活動し同行・商談通訳等にも対応可能です
基礎からの正確な発音指導、ビジネス中国語、赴任前短期集中レッスン、HSK・中国語検定対策、日中医療通訳トレーニング。クイック・レスポンス、シャドウイング等の通訳訓練法をレッスンに導入し、実践的なコミュニケーション能力の効率的な習得をサポートします。企業研修(対面・リモート)、個人・グループレッスン、同行・商談通訳等にも対応可能で教材作成、レッスンカリキュラム、講師育成など幅広い分野で活躍。

悠久の歴史と文化。ビジネス、旅行、美食...もっと深く楽しみたいあなたへ

    中国語マンツーマンを
リーズナブルに

    40代からの中国語レッスン

「もう歳だから…」は思い込みかもしれません。多くの40代の方が同じ悩みを抱え、そして乗り越えています。このインフォグラフィックでは、その悩みと解決策をデータで見ていきましょう。

学習の壁、感じていませんか?

40代から中国語を始める多くの方が、共通の悩みを抱えています。あなただけではありません。

※40代以上の中国語学習者へのアンケートに基づくデータです。

その悩み、マンツーマンなら解決できます

それぞれの悩みに、マンツーマンレッスンならではの答えがあります。

独学の限界に → オーダーメイド学習

あなたのレベルと目標に合わせた専用カリキュラムで、迷うことなく学習を進められます。

教室の気後れに → 安心のマンツーマン

周りの目を気にせず、自分のペースで納得いくまで質問できる環境がここにあります。

記憶力の不安に → 「好き」を活かすレッスン

好きなドラマや文化を教材に。楽しいから自然と記憶に残り、モチベーションが続きます。

目標達成までの流れ

無料体験から目標達成まで、ステップはとてもシンプルです。

1

無料体験申込

2

レッスン開始

3

目標達成!

さあ、新しい自分に出会う旅へ

あなたの「好き」という気持ちが、最高の才能です。
中国語が分かると、世界はもっと色鮮やかになります。

無料でマンツーマンレッスンを体験する

無理な勧誘は一切ありません。安心してお試しください。

関連記事

説明: 中国食品。

おうちで楽しむ!中国スイーツレシピ集

日本人にも馴染みのある「中国料理(中華料理)」。好きな方も多いのではないでしょうか。ここでは、そんな中華料理の中から、スイーツやドリンクのレシピを紹介しています。…

雲を頭上にかぶせて椅子に座る中国出身のビジネスマン。

中国では、運が悪いことをなぜ倒霉というのか?

ついていない時や運が悪いように思える時、中国人はよく「倒霉!」と言っていますね。「霉」は「カビ」「かびる」という意味ですが、それに「倒」の字をつけて「カビが倒れる…

木製のテーブルの上のトレイに中国の調味料のセット。

中国料理に欠かせない黒いお酢の正体は?

中国で餃子を食べに店に入るとテーブルの上に黒い液体が置かれています。醤油かと思いきや、なめてみるとお酢です。時には、瓶の中にその黒い酢と生にんにくを入れて漬けてあ…

中国の項羽と劉邦

歴史と人物から学ぶ中国語~項羽と劉邦~其の一

秦の始皇帝の死後、秦王朝は大いに腐敗してしまいます。国民の不満が高まるなか、新たな英雄が台頭しました。それが項羽と劉邦です。今回は、この二人にスポットライトを当…

建物からぶら下がっている提灯。

中国のなぞなぞ文化-猜灯谜

中国の新年を祝う春节から数えて十五日目は元宵节ですね。赤い提灯を灯して飾り、元宵を食べる日ですが、この赤い提灯に書かれているなぞなぞを当てるのが「猜灯谜」という伝統的…

「中国語マンツーマン」をリーズナブルに学ぶ!
「中国語マンツーマン」をリーズナブルに学ぶ!