中国の砂嵐-沙尘暴の威力

日本まで飛んでくる黄砂の元は中国の砂嵐「沙尘暴」(shāchénbào)です。

中国の内モンゴル自治区やモンゴル国にまたがるゴビ砂漠から発生することの多い沙尘暴。それが海を越えてやって来るわけですから、その威力のすごさを感じるのではないでしょうか?

沙尘暴の専門用語

風に巻き上げられた地面の「尘土」(chéntǔ 塵や埃)が空気中に混ざり、「水平能见度」(shuǐpíng néngjiàndù 平均視界)が1000mを下回った気象状況が「沙尘暴天气」(shāchénbàotiānqì)です。

中国の古典では「黑风」(hēifēng)、「雨土」(yǔtǔ)、「大风霾」(dàfēngmái)等と表記されてきました。

1979年当時の中国気象部門が定めた「地面气象观测规范」(dìmiànqìxiàngguāncèguīfàn 地上気象観測規範)では、砂嵐の観測に関連する専門用語として「浮尘」(fúchén 埃が空中に舞い上がっている状態)、「扬沙
yángshā 視界不良になるほど風で砂塵が巻き上がる状態)、「沙尘暴」(shāchénbào 砂嵐)がありました。

さらに2000年以降にはこの沙尘暴を三等級に分類するようになりました。

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沙尘暴の等級別表記

中国中央气象台」(Zhōngguózhōngyāngqìxiàngtái 中国中央気象台)はテレビ、ネットなどの気象情報で「全国沙尘天气预报图」(quánguóshāchéntiānqìyùbàotú 全国砂嵐天気予報図)を用いて発生予想地域や警戒レベルに応じた予報・警報を発表します。

現在気象用語として用いられている砂嵐のレベルは5段階で表されます。

浮尘:土や埃、細かい砂が空気中に浮遊し、平均視界が10km以下の気象状況。

扬沙:風が地面の土や埃を巻き上げ、空気を相当混濁させる。平均視界は1kmから10km以内。

沙尘暴:強風が地面の土や埃を巻き上げて空気を混濁させ、平均視界は1km以下になる。

强沙尘暴qiángshāchénbào):「大風」(dàfēng)(風速約20m/秒)が地面の土や埃を巻き上げ、空気を非常に混濁させる。平均視界は500m以下。

特强沙尘暴tèqiángshāchénbào):「狂風」(kuángfēng)(風速25~28m/秒)が地面から大量の埃と砂を巻き上げ、空気をことのほか混濁させる。平均視界50m以下。

特强沙尘暴の風速は換算すると時速約100kmに相当します。何かにつかまっていないと人は立っていられませんし、外では飛来物によって負傷する恐れもあります。

1998年に発生した特强沙尘暴はなんとこのレベルの暴風が12時間も続いたのです。

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そそり立つ砂の壁ときらめく光

沙尘暴が発生する時はただ視界不良になるだけではありません。沙尘暴発生時の特徴を幾つか見てみましょう。

风沙墙耸立fēngshā qiángsǒnglì そびえたつ風と砂の壁):大抵の場合、まるでそそり立つ城壁のように見える「风沙墙」(fēngshā qiáng 巻き上げられた風と砂の壁)が風の吹いてくる方向からかなりの速度で近づいてくるのが見えます。

漫天昏暗màntiānhūn’àn 空全体が暗くなる):强沙尘暴の発生時には風速約20mの強風が吹くため、砂や土だけでなく石まで巻き上げます。

Suízhefēidàokōngzhōng de shāchényuèláiyuèduō,

随着 飞 到 空中 的 沙尘 越 来 越 多,

nóngmì deshāchénpǔtiāngàidì,zhē zhù le yángguāng。

浓密 的 沙尘 铺 天 盖 地,遮 住 了 阳光。

Jíshǐ zàibáizhòu,yě shǐrénzàiyīduànshíjiānnèikànbujiànrènhédōngxi,

即使 在 白昼,也 使 人 在 一 段 时间 内 看 不 见 任何 东西,

jiù xiàngzàiyèwǎnyīyàng。

就像在夜晚一样。

空中に飛ぶ砂塵の量が増えれば増えるほど濃密な砂塵は天地を覆い隠し、陽光を遮ります。たとえ日中であってもまるで暗い夜のように一時的に何も見えなくなるまでにしてしまうのです。

翻滚冲腾fāngǔnchōngténg 逆巻き噴出する):砂塵の混じった黒い風が吹き始めると地表近くの空気は非常に不安定になります。下方の空気は熱くなり上昇し、その隙間を埋めるように周囲の空気がさらに取り込まれ、それと共に大量かつ大小さまざまな砂塵がさらに空中でぶつかり合いながら飛び交います。

流光溢彩liúguāngyìcǎi 光が流れきらめく):风沙墙には色があります。砂塵の量が比較的少ない上層部では若干でも陽光が入るため黄色から赤色を呈します。中層部では灰色や黒色、下層部は黒色に見えますが、それは下層部の砂塵が多量で空気中の密度が一層濃くなり光を通さなくなるためです。

まとめ

この大変細かい砂塵とそれと共に巻き上げられる雑多な物質は、人が呼吸障害を引き起こす原因の一つになっています。また窓や扉を閉めたとしても室内まで相当量の砂粒が入ってくるので、外出を控えていても被害を受ける場合があります。

過去の記録と比較すると沙尘暴の発生数は1950年代以降、かなりの増加傾向にあります。今後も侮れない沙尘暴を果たして防ぐことはできるのでしょうか?「中国の砂嵐-沙尘暴の被害を食い止められるか?」もご覧ください。

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