中国の不動産バブルがはじけない理由

中国に行ったらとても驚くのは、まだ建設ラッシュであり、しかし建て終わったマンションのほとんどには入居者がいないということです。

典型的な不動産バブルが弾ける寸前の状況なのですが、それでも中国の不動産バブルは弾けません。なぜでしょうか?

中国のバブルがはじけない理由

中国国民はいたるところで上記のような幽灵的城市yōulíng de chéngshì)、つまりゴーストタウンが見られます。

もしも中国以外の外国でこのような状況が生じたら、とっくにバブルがはじけていることでしょう。

しかし中国では特有のある3つの要素があるゆえにバブルは弾けないのです。中国語で述べましょう。

zhōngguó zhèngfǔ de guǎnlǐ nénglì hěn lìhai

1、中国政府的管理能力很厉害

 

mǎi fángzi yǒu fùjiā jiàzhí

2、买房子有附加价值

 

zhōngguórén rènwéi mǎifáng shì yì zhǒng tóuzī

3、中国人认为买房是一种投资

一つ一つ考えましょう。

中国政府の力は絶大

中国バブルがはじけない1つ目の理由は「中国政府的管理能力很厉害」だからです。日本人は漢字をみればほとんど意味が分かるでしょう。

中国政府の管理能力がhěn)つまり「とても」厉害lìhai)だからです。

厉害lìhai)というのは「激しい」とか「すごみがある」など、通常の状況を超えているときに使う形容詞です。

很厉害hěn lìhai)は褒め言葉でよく使われる傾向があり、まとめると「中国政府の管理能力はとっても強力ですごい!」という意味合いになります。

中国政府の管理は外国と何が違う?

中国はご存知の通り一党支配です。共産党に反対する政党もメディアもありません。つまり外国よりも国民を安心させるのが簡単なのです。

房地产泡沫(fángdìchǎn pàomò)つまり「不動産バブル」が、破灭(pòmiè)つまり「はじける」ことにつながるマイナス情報がでてきても完全にメディアを操作できます。

国民にマイナス情報は流さず、水面下で銀行へ資金投入したり、追加の公共事業を組み込むことによって建設業界全体がつぶれないようにすることが可能です。

家を買うつもりの中国人に一度「不動産バブルがはじける心配はないのか?」と質問してみてください。

「君は外国人だから分からないだろうけど、中国のバブルがはじけることは決してない」と逆説得されるのが落ちです。政府のすばらしい情報操作能力ですね。

単に自分が住むためだけでない

中国人が家を買うのは自分が住むためだけではありません。

戸籍取得のために

日本や多くの外国諸国では、自分の持ち家がなくても、户口(hùkǒu)つまり戸籍が取れますが、中国では持ち家があることが戸籍が取れる絶対条件です。

生まれたときは親の家に戸籍がありますが、都市に移り住んでも持ち家でないと戸籍を移すことはできません。

子供の学校のために

都市部に住んでいて子どもを学校に通わせたいと思っても、戸籍が田舎にあるなら、子どもを通わせることもできません。

ですから都市部に住むだけなら部屋を借りるだけでいいのに、都市部で学校に通わせるためには、学区房(xué fáng)と言われる学区内の家を購入しないといけないのです。

こうして中国人は家を何軒も購入することになります。よって本来の住む必要をはるかに上回る数の家が建て続けられても、需要がそれなりにあるのです。

买房子有附加价值mǎi fángzi yǒu fùjiā jiàzhí)つまり2つ目の理由として「家を買うことには数多くの付加価値が加わっている」ゆえに中国人は家を買い続け、バブルは弾けません。

お金が大好きな中国人

中国人にとって成功の尺度はどれだけお金を稼げるかです。昔から今に至るまでずっとお金を増やす方法と思われているのは何ですか?それが3つ目の理由です。

zhōngguórén rènwéi mǎifáng shì yìzhǒng tóuzī

中国人认为买房是一种投资

认为rènwéi)というのは「~と見なす」「~と考えている」という動詞です。

买房mǎifáng)というのはこの場合「家を買うこと」という名詞になり、一种yìzhǒng)というのは「いわゆる1つの~」という量詞になります。

まとめると「中国人は家を買うことをいまだ1つの投資と考えている」という意味です。

家の売買で金儲け

中国人の間でいつもなされる会話は、「あの家をオレは○年前に○○元で買ったが、今では○○元になっている。いくら儲かった」というものです。お金が大好きな中国人は興味津々聞いています。

そして自分もお金儲けをしたいので、すべての持ち金を投資しても、あるいはすでに買った家を担保にお金を借りてまで、投資目的で2軒目、3軒目…10軒目の家を買おうとします。

不動産バブルがはじけない理由が分かりますよね。

しかしいつかは弾ける中国バブル

中国人のほとんどは不動産バブルが弾けると夢にも思っていませんが、必ずいつかは弾けます。実際中国の政府関係者はすでに危険を察知して、こっそり家を売り始めているようです。

本当にバブルが弾けてしまったとき、16億を超える国民がどれほど失望してしまうのか、とても心配ですね。

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