中国語の過去形と現在形を簡単に使いこなす方法

  1. 中国語講座

中国語の過去形と現在形を簡単に使いこなす方法

中国語には時制がなく、文章の初めにまず時間を言う

中国語には時制がなく、過去形も現在形も同じなので、文章の初めにまず時間を言う、というのは早いうちに習う事柄です。

  今天下午我去拜访客人。 / 昨天晚上我去拜访客人。

今日は午後から得意先を訪ねる。 / 昨晩は得意先を訪ねた。

このように、時間が変わるだけで他の部分の内容は一緒ですね。

ただ、中国語にも時間の感覚が全く無いかというとそうでもないのです。

「~した」や「~する」だけでなく、「~している」といった、現在進行形の表現があります。

「~している」の表現は動詞の後ろに「着zhe 」を付けます。

「着」の発音で意味が変わる

中国語は原則として一つの漢字には一つの読み方があります。

日本語のように複数の読み方を持ちませんが、例外もあります。

「着」はその一つですね。

「着」を(zhuó )と発音するときは、日本語と同様「服を着る」「付着する」という意味になりますが、 ( zháo )と発音するときは、买着了( mǎi zháo le 買えた)のように動詞の後ろに着いて何かを達成したことを表します。

そして最もよく使われる( zhe )と発音する場合は、動詞や形容詞に着いて動作の持続を表すわけです。

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動詞や形容詞の前に「在」や「正在」を付けると「今~しているところ」という表現

さらに、動詞や形容詞の前に「在」や「正在」を付けると「今~しているところ」というニュアンスになります。

 我正做饭着。 / 正忙着。

(今、ご飯を作っているところです。  / 今忙しい。

「~している」は動作を続ける必要があるので、「做着 (zuò zhe 作っている)」や「走着(zǒu zhe 歩いている)」といった表現はできても、継続しない動作の行く「去」や来る「来」では「着zhe 」は使わないようです。

動詞と動詞の間に「着zhe 」を入れて、「~しながら~する」という表現

また、動詞と動詞の間に「着zhe 」を入れて、「~しながら~する」という表現もします。

  坐着等一下 /  站着吃

(座って待って下さい / 立って食べる)

人や物の状態は「着zhe 」を付けて表現

さらに、「窓が開いている」や「部屋の電気が点いている」などの人や物の状態を示す表現にも「着zhe 」を使います。

 公司的电灯还开着。

(オフィスの電気はまだ点いています。)

文章を否定文にする場合「没」か「没有」を付ける表現

ところで、これらの文章を否定文にするにはどうすればよいでしょうか?

動詞の前に「没」か「没有」を付けるのが基本です。

ただ、進行形と、状態を示す表現では少し異なる部分があります。

まず、行動の持続である「~している」の形ですが、否定した場合は「~していない」ですから進行形ではなくなりますね。

今天我不做饭。

今日はご飯をつくりません。

「着zhe 」を付ける必要はなくなっています。

人が照明のスイッチを指差しています。
*注: キーワード「中国」は中国語で「中国」を意味します。

否定文に「着zhe 」を付ける表現

一方、状態を示す文章の場合は、否定文でも「着zhe 」を付けます。

 公司的电灯没有开着。

(オフィスの電気は点いていません。)

疑問文は行動の持続の場合も状態の場合もどちらも文末に「吗」を付ける表現

また、疑問文は行動の持続の場合も状態の場合もどちらも文末に「吗」を付ければよいのですが、状態を示す表現では「動詞+着+没有」の形にしても良いですね。

公司的电灯开着吗? /  公司的电灯开着没有?

(オフィスの電気は点いていますか?)

実際の会話では「着zhe 」の発音は余り強くないので聞き取りにくいこともありますが、中国人にとってはあってもなくてもあまり関係ないのかもしれませんね。

元々中国語には時制の違いや状況の違い重視して動詞を変化させるという意識は薄いようなので、肝心の動詞が聞こえていれば問題ないのでしょう。

英文法を習った時にあれ程苦労させられた時制に比べると拍子抜けする話ですが、中国人が英語を習う時は私達より遥かに大変な思いをするのでしょうね。

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ヤン・ファン (楊芳) この記事を書いた人

講師育成で知られる中国・東北師範大学卒業。講師歴は14年に及び、特に日系企業の駐在員やビジネスパーソン向けの指導経験が豊富です。現役の日中医療通訳士としても活動し同行・商談通訳等にも対応可能です
基礎からの正確な発音指導、ビジネス中国語、赴任前短期集中レッスン、HSK・中国語検定対策、日中医療通訳トレーニング。クイック・レスポンス、シャドウイング等の通訳訓練法をレッスンに導入し、実践的なコミュニケーション能力の効率的な習得をサポートします。企業研修(対面・リモート)、個人・グループレッスン、同行・商談通訳等にも対応可能で教材作成、レッスンカリキュラム、講師育成など幅広い分野で活躍。

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