中国語の数字をマスターすることは、効果的なコミュニケーションへの第一歩です。基本的な1から10までを確実に覚えれば、二桁以上の数字も応用で表現可能になります。この記事では、発音のルール、漢字(小写・大写)の特徴、数詞の使い方、そして日常会話やビジネスシーンでの具体的な活用例まで、中国語の数字に関する全てを網羅的に解説します。
数字は会話の中で頻繁に登場するため、基礎を固めることで、中国語での表現力が格段に向上します。旅行、ショッピング、ビジネス交渉など、様々な場面で自信を持って数字を使えるようになりましょう。
中国語の数字完全ガイド:発音・書き方から日常会話・ビジネスまで徹底解説
目次
中国語数字の基礎:発音と書き方のルール
中国語の数字学習は、まず基本となる1から10までの発音と書き方を確実に覚えることから始まります。これができれば、より大きな数字も組み合わせで表現できるようになります。発音に関しては、特に声調(四声)が重要です。正しい声調で発音しないと、意味が通じなかったり、別の数字と間違えられたりする可能性があります。例えば、後述する「4 (sì)」と「10 (shí)」は声調を間違えると混同しやすい代表例です。
1から10までの数字:読み方とピンイン一覧
まずは最も基本となる1から10までの数字を覚えましょう。漢字表記(小写・大写)とピンイン(発音記号)は以下の通りです。
数字 | 小写 (Xiǎoxiě) | 大写 (Dàxiě) | ピンイン (Pīnyīn) |
---|---|---|---|
1 | 一 | 壹 | yī |
2 | 二 | 贰 | èr |
3 | 三 | 叁 | sān |
4 | 四 | 肆 | sì |
5 | 五 | 伍 | wǔ |
6 | 六 | 陆 | liù |
7 | 七 | 柒 | qī |
8 | 八 | 捌 | bā |
9 | 九 | 玖 | jiǔ |
10 | 十 | 拾 | shí |
数字の漢字表記:小写と大写の違いと使い分け
中国語の数字表記には、日常でよく使われる簡単な「小写 (xiǎoxiě)」と、主に金融機関の書類や契約書、領収書などで改ざん防止のために使われる複雑な「大写 (dàxiě)」の2種類があります。
大写は画数が多く複雑ですが、これは意図的に数字を書き換えられないようにするためです。例えば、「一」に線を加えて「二」や「三」にしたり、「三」を「五」に変えたりする不正を防ぎます。日常生活で頻繁に使うものではないので、まずは小写をしっかり覚えましょう。大写は、必要になった際に参照すれば十分です。
量詞(数詞)の基本:モノの数え方をマスター
日本語で「1個」「2冊」「3枚」のように物を数える際に助数詞を使うのと同様に、中国語でものを数えるときには「量詞 (liàngcí)」(数詞とも呼ばれます)を使います。「数字 + 量詞 + 名詞」の語順になるのが基本です。代表的な量詞をいくつか紹介します。
量詞(漢字) | ピンイン | 主な使い方(日本語の助数詞に相当) | 例 |
---|---|---|---|
个 | gè | 最も一般的。「~個」「~人」。幅広い名詞に使える。 | 一个人 (yī gè rén) – 一人の人 |
本 | běn | 本、雑誌など冊子状のもの。「~冊」 | 两本书 (liǎng běn shū) – 2冊の本 |
张 | zhāng | 紙、写真、テーブル、ベッドなど平らなもの。「~枚」 | 三张票 (sān zhāng piào) – 3枚のチケット |
双 | shuāng | 靴、靴下、手袋、箸などペアになっているもの。「~足」「~膳」「~組」 | 四双鞋子 (sì shuāng xiézi) – 4足の靴 |
杯 | bēi | コップやカップに入った飲み物。「~杯」 | 五杯咖啡 (wǔ bēi kāfēi) – 5杯のコーヒー |
支 | zhī | ペン、鉛筆、タバコなど棒状のもの。「~本」 | 一支笔 (yī zhī bǐ) – 1本のペン |
条 | tiáo | 道、川、ズボン、ネクタイ、魚など細長いもの。「~本」「~匹」「~筋」 | 一条鱼 (yī tiáo yú) – 1匹の魚 |
只 | zhǐ | 動物(主に小型)、船、手の片方など。「~匹」「~羽」「~隻」 | 一只猫 (yī zhǐ māo) – 1匹の猫 |
头 | tóu | 牛、ロバ、ゾウなどの大型動物。「~頭」 | 一头牛 (yī tóu niú) – 1頭の牛 |
量詞は非常にたくさんありますが、まずは基本的なものを覚え、徐々に語彙を増やしていくのが効率的です。
「二」と「两」の使い分け
中国語で「2」を表す言葉には「二 (èr)」と「两 (liǎng)」の二つがあり、使い分けが必要です。
- 二 (èr):
- 数字そのものを言う場合(例:一、二、三…)
- 序数(順番)を表す場合(例:第二 dì èr – 二番目)
- 小数、分数、電話番号、年号などを読む場合
- 十の位、一の位で使う場合(例:十二 shí’èr, 二十二 èrshí’èr)
- 两 (liǎng):
- 量詞の前で「2つの~」と言う場合(例:两本书 liǎng běn shū – 2冊の本、两个人 liǎng ge rén – 二人)
- 「百 (bǎi)」「千 (qiān)」「万 (wàn)」「亿 (yì)」の前で「2百」「2千」「2万」「2億」と言う場合(例:两百 liǎngbǎi, 两千 liǎngqiān)※「二百」「二千」なども使われることがありますが、「两」の方が一般的です。
この使い分けは非常に重要なので、例文を通してしっかり覚えましょう。
例文:
两个苹果
liǎng gè píngguǒ
2個のリンゴ(量詞「个」の前なので 两)
第二天
dì èr tiān
二日目(序数なので 二)
二十二
èr shí èr
二十二(十の位と一の位なので 二)
两千
liǎng qiān
二千(千の前なので 两 が一般的)
応用編:大きな数字と特殊な読み方
11から99まで:二桁数字の読み方と注意点
二桁の数字は、基本的な数字の組み合わせで表現できます。金額、年齢、年数など、日常会話で頻繁に使うので、スムーズに言えるように練習しましょう。
11~19の読み方: 「十 (shí)」+「一~九」
11 | 十一 | shí yī |
12 | 十二 | shí èr |
13 | 十三 | shí sān |
14 | 十四 | shí sì |
15 | 十五 | shí wǔ |
16 | 十六 | shí liù |
17 | 十七 | shí qī |
18 | 十八 | shí bā |
19 | 十九 | shí jiǔ |
10の倍数の読み方: 「二~九」+「十 (shí)」
20 | 二十 | èr shí |
30 | 三十 | sān shí |
40 | 四十 | sì shí |
50 | 五十 | wǔ shí |
60 | 六十 | liù shí |
70 | 七十 | qī shí |
80 | 八十 | bā shí |
90 | 九十 | jiǔ shí |
21~99の読み方: 「X十Y」の形。「十の位の数字」+「十 (shí)」+「一の位の数字」
例:
二十二
èr shí èr (22)
三十八
sān shí bā (38)
四十五
sì shí wǔ (45)
五十七
wǔ shí qī (57)
大体の数の表現
正確な数ではなく、「約~」「~くらい」「~余り」といった概数を表現したい場合もあります。いくつかの表現方法を見てみましょう。
- 大约 (dàyuē) / 差不多 (chàbuduō): 日本語の「大体」「約」「~くらい」に相当します。数字の前に置きます。
大约 三十个西瓜 (dàyuē sān shí gè xīguā) – 大体30個くらいのスイカ
差不多 一百块钱 (chàbuduō yī bǎi kuài qián) – 100元くらいのお金
- ~多 (duō): 日本語の「~余り」「~強」に相当します。位を表す言葉(十、百、千、万など)や量詞の後、または数字の後(10未満の場合)に置きます。
五十多个苹果 (wǔ shí duō gè píngguǒ) – 50個余りのリンゴ
一百多块 (yī bǎi duō kuài) – 100元余り
三个多月 (sān ge duō yuè) – 3ヶ月余り
十多天 (shí duō tiān) – 10日余り
- 几 (jǐ): 疑問詞として「いくつ?」と尋ねる際に使いますが、「数個の」「いくつかの」(通常10未満)という意味で概数を表すこともあります。
几个人 (jǐ ge rén) – 数人
十几 (shí jǐ) – 十数(11~19の間のいずれか)
几十 (jǐ shí) – 数十(20~90の間のいずれか)
100以上の数字:百、千、万、億の表現方法
100以上の数字も、基本の組み合わせと考え方は同じです。位取りの単位を覚えていきましょう。
- 百 (bǎi): 100
- 一百 (yī bǎi) – 100(”一”を省略しない)
- 两百 (liǎng bǎi) / 二百 (èr bǎi) – 200(两百が一般的)
- 三百 (sān bǎi) – 300
- 千 (qiān): 1,000
- 一千 (yī qiān) – 1,000(”一”を省略しない)
- 两千 (liǎng qiān) – 2,000(”二千 èr qiān”も使われるが、两千が一般的)
- 三千 (sān qiān) – 3,000
- 万 (wàn): 10,000
- 一万 (yī wàn) – 10,000(”一”を省略しない)
- 两万 (liǎng wàn) – 20,000
- 十万 (shí wàn) – 100,000 (10万)
- 百万 (bǎi wàn) – 1,000,000 (100万)
- 千万 (qiān wàn) – 10,000,000 (1,000万)
- 亿 (yì): 100,000,000 (1億)
- 一亿 (yī yì) – 1億(”一”を省略しない)
- 两亿 (liǎng yì) – 2億
- 十亿 (shí yì) – 10億
- 百亿 (bǎi yì) – 100億
- 千亿 (qiān yì) – 1,000億
- 万亿 (wàn yì): 1,000,000,000,000 (1兆)
- 一万亿 (yī wàn yì) – 1兆(日本語の「兆」に相当)
日本語と異なり、中国語では万 (wàn)を基準に4桁ごとに単位が上がっていく(万 wàn → 亿 yì → 万亿 wàn yì…)と考えると分かりやすいです。例えば、日本語の「1兆」は、中国語では「一万億 (yī wàn yì)」となります。
例:
九百九十九
jiǔ bǎi jiǔ shí jiǔ (999)
一千二百三十四
yī qiān èr bǎi sān shí sì (1,234)
五万六千七百八十九
wǔ wàn liù qiān qī bǎi bā shí jiǔ (56,789)
一亿两千三百万
yī yì liǎng qiān sān bǎi wàn (123,000,000 / 1億2千3百万)
0(零)の読み方:間にゼロが入る場合のルール
数字の間に「0」が入る場合、その「0」を「零 (líng)」と読みます。ただし、いくつかルールがあります。
- 中間に0が1つだけある場合: その0を「零 (líng)」と読みます。
101: 一百零一 (yī bǎi líng yī)
208: 两百零八 (liǎng bǎi líng bā)
3050: 三千零五十 (sān qiān líng wǔ shí)
6007: 六千零零七 (liù qiān líng qī) → × これは間違い
6007: 六千零七 (liù qiān líng qī) → ○ 正しい
- 中間に0が連続して複数ある場合: 0がいくつ続いても「零 (líng)」は1回だけ読みます。
1005: 一千零五 (yī qiān líng wǔ)
8002: 八千零二 (bā qiān líng èr)
10060: 一万零六十 (yī wàn líng liù shí)
30009: 三万零九 (sān wàn líng jiǔ)
- 末尾に0が続く場合: 末尾の0は読みません。位の単位(十, 百, 千, 万, 亿など)で終わります。
110: 一百一十 (yī bǎi yī shí) ※ 日本語と違い「一百十」とは言わず、「一十」と読みます。
2500: 两千五百 (liǎng qiān wǔ bǎi)
70000: 七万 (qī wàn)
- “万”や”亿”の単位をまたぐ場合: 万の位や億の位に数字があり、その下の位(千、百、十、一)が全て0の場合でも、0を読む必要はありませんが、中間に0が入る場合はルール1, 2に従います。
105000: 十万零五千 (shí wàn líng wǔ qiān) – 10万5千
20030000: 两千零三万 (liǎng qiān líng sān wàn) – 2003万
400050000: 四亿零五万 (sì yì líng wǔ wàn) – 4億5万
「零 (líng)」の使い方は少し複雑に感じるかもしれませんが、慣れれば自然に使えるようになります。たくさんの数字を読む練習をしてみましょう。

中国の通貨、人民元。会話での言い方(块・毛)も覚えましょう。
日常生活で役立つ数字表現
金額の言い方:人民元(元・角・分 / 块・毛・分)と小数点の読み方
中国の通貨は「人民币 (rénmínbì)」で、基本単位は「元 (yuán)」です。金額の表現には書き言葉と話し言葉で違いがあります。
【書き言葉】
元 (yuán) / 角 (jiǎo) / 分 (fēn)
1元 = 10角 / 1角 = 10分
【話し言葉】
块 (kuài) / 毛 (máo) / 分 (fēn)
1块 = 10毛 / 1毛 = 10分
日常会話では圧倒的に話し言葉の「块 (kuài)」「毛 (máo)」が使われます。「分 (fēn)」は書き言葉・話し言葉共通ですが、現在「分」単位の現金はほとんど流通しておらず、電子決済では計算されますが、現金支払いでは省略されることが多いです。
値段を尋ねる定番フレーズは「多少钱? (duōshǎo qián?) – いくらですか?」です。
小数点のある金額の読み方は、主に二通りあります。
例:10.38元
- 十块三毛八(分) (shí kuài sān máo bā (fēn))
→ 単位を使って読む方法。「分」は省略されることも多い。
- 十点三八块 (shí diǎn sān bā kuài) / 十点三八元 (shí diǎn sān bā yuán)
→ 小数点「点 (diǎn)」を使って読む方法。数字を一つずつ読み、最後に単位をつけます。日常会話でよく使われます。
また、金額によっては块 (kuài)や毛 (máo)が省略されることもあります。例えば、1.5元は「一块五 (yī kuài wǔ)」のように言うのが一般的です(一块五毛の「毛」が省略)。
中国の紙幣と硬貨
現在流通している主な紙幣は、100元, 50元, 20元, 10元, 5元, 1元です。硬貨は1元, 5角, 1角があります。近年、中国ではAlipay (支付宝 zhīfùbǎo) や WeChat Pay (微信支付 wēixìn zhīfù) といったスマホ決済(移动支付 yídòng zhīfù)が非常に普及しており、都市部では現金を使う機会は減っていますが、旅行者などは現金が必要になる場面もあります。
年齢の尋ね方と答え方:虚岁と周岁の違い
年齢 (年龄 niánlíng) について話すことも多いでしょう。日本語の「~歳」にあたるのは「岁 (suì)」です。
自分の年齢を言う:
我二十五岁。
Wǒ èrshíwǔ suì.
私は25歳です。
相手の年齢を尋ねる (一般的な聞き方):
你多大(了)?
Nǐ duō dà (le)?
あなたはおいくつですか?
相手の年齢を尋ねる (子供に対して):
你几岁了?
Nǐ jǐ suì le?
君は何歳? (通常10歳以下の子供に使う)
相手の年齢を尋ねる (年配の方に敬意を払って):
您多大年纪了? / 您高寿?
Nín duō dà niánjì le? / Nín gāoshòu?
おいくつでいらっしゃいますか? (高寿は特に高齢の方へ)
中国には年齢の数え方が二通りあります。
- 虚岁 (xūsuì): 数え年。生まれた時点で1歳とし、旧正月(春節)を迎えるたびに1歳加算されます。誕生日とは関係なく、みんな一斉に年を取ります。
- 周岁 (zhōusuì) / 实岁 (shísuì): 満年齢。日本と同じで、生まれた時点を0歳とし、誕生日を迎えるたびに1歳加算されます。公的な書類などではこちらが使われます。
日常会話では虚岁で年齢を言う人もいるため、どちらで言っているのか確認したい場合は、「虚岁还是周岁? (xūsuì háishì zhōusuì?) – 数え年ですか、それとも満年齢ですか?」と尋ねることができます。「还是 (háishì)」は「それとも」という意味の選択疑問を作る際に使います。

日付や曜日の表現もマスターしましょう。
日付と曜日の表現:年・月・日・曜日の言い方
日付や曜日の表現は、パターンを覚えれば比較的簡単です。
曜日の表現
曜日は「星期 (xīngqī)」または「周 (zhōu)」に数字(月曜:一、火曜:二…土曜:六)を付けて表現します。日曜日は特別で「星期天 (xīngqītiān)」または「星期日 (xīngqīrì)」となります。「周」を使う場合も「周日 (zhōurì)」です。
日本語 | 中国語 (星期) | ピンイン | 中国語 (周) | ピンイン |
---|---|---|---|---|
月曜日 | 星期一 | xīngqī yī | 周一 | zhōu yī |
火曜日 | 星期二 | xīngqī èr | 周二 | zhōu èr |
水曜日 | 星期三 | xīngqī sān | 周三 | zhōu sān |
木曜日 | 星期四 | xīngqī sì | 周四 | zhōu sì |
金曜日 | 星期五 | xīngqī wǔ | 周五 | zhōu wǔ |
土曜日 | 星期六 | xīngqī liù | 周六 | zhōu liù |
日曜日 | 星期天 / 星期日 | xīngqī tiān / xīngqī rì | 周日 | zhōu rì |
「今日」は今天 (jīntiān)、「明日」は明天 (míngtiān)、「昨日」は昨天 (zuótiān)です。「今日は何曜日ですか?」は「今天星期几? (Jīntiān xīngqī jǐ?)」と尋ねます。
週休に関する表現もあります。平日を工作日 (gōngzuòrì)、週末を周末 (zhōumò)と言います。週休二日制は双休 (shuāngxiū)、週休一日制は单休 (dānxiū)です。「あなたは週休二日ですか、それとも一日ですか?」は「你是单休还是双休? (Nǐ shì dānxiū háishì shuāngxiū?)」と聞けます。
月の表現
月は「月 (yuè)」を使い、数字を前に置くだけで表現できます。
1月 | 一月 (yī yuè) | 7月 | 七月 (qī yuè) |
2月 | 二月 (èr yuè) | 8月 | 八月 (bā yuè) |
3月 | 三月 (sān yuè) | 9月 | 九月 (jiǔ yuè) |
4月 | 四月 (sì yuè) | 10月 | 十月 (shí yuè) |
5月 | 五月 (wǔ yuè) | 11月 | 十一月 (shí yī yuè) |
6月 | 六月 (liù yuè) | 12月 | 十二月 (shí èr yuè) |
注意点として、2月は序数的な扱いなので「二月 (èr yuè)」となり、「两月」とは言いません。しかし、「2ヶ月間」という期間を表す場合は量詞「个」をつけて「两个月 (liǎng gè yuè)」となります。「今月」は这个月 (zhège yuè)、「先月」は上个月 (shàng gè yuè)、「来月」は下个月 (xià gè yuè)です。
年の表現
年は「年 (nián)」を使います。西暦を読むときは、数字を一つずつ読みます。
例:
1996年
yī jiǔ jiǔ liù nián
2024年
èr líng èr sì nián
「今年」は今年 (jīnnián)、「来年」は明年 (míngnián)、「去年」は去年 (qùnián)、「一昨年」は前年 (qiánnián)、「再来年」は后年 (hòunián)です。
日付の表現
日付の「~日」は、書き言葉では「日 (rì)」、話し言葉では「号 (hào)」を使います。例えば、8月1日は書き言葉で「八月一日 (bā yuè yī rì)」、話し言葉で「八月一号 (bā yuè yī hào)」となります。
日付を言う順番は、日本語と同じく「年→月→日」です。
例:1996年8月1日
一九九六年八月一号 (話し言葉)
yī jiǔ jiǔ liù nián bā yuè yī hào
誕生日を尋ねるときは「你的生日是几月几号? (Nǐ de shēngrì shì jǐ yuè jǐ hào?) – あなたの誕生日は何月何日ですか?」のように聞きます。
世代の表現 (〇〇后)
中国では、生まれた年代を「〇〇后 (hòu)」という形で表現する独特の言い方があります。10年区切りで世代を表します。
年代 | 中国語 | ピンイン |
---|---|---|
1980年代生まれ | 80后 | bā líng hòu |
1990年代生まれ | 90后 | jiǔ líng hòu |
2000年代生まれ | 00后 | líng líng hòu |
2010年代生まれ | 10后 | yī líng hòu |
2020年代生まれ | 20后 | èr líng hòu |
自己紹介などで「我是80后 (Wǒ shì bā líng hòu) – 私は80年代生まれです」のように使われます。
順番(序数)の表し方:「第」の使い方
「一番目」「二番目」「三番目」…のように順序を表す場合(序数)、数字の前に「第 (dì)」を付けます。
例:
第一 (dì yī) – 一番目
第二 (dì èr) – 二番目 (※序数なので「二 èr」を使う。「两 liǎng」は使わない)
第三 (dì sān) – 三番目
第四 (dì sì) – 四番目
第三个红绿灯
dì sān gè hónglǜdēng
三つ目の信号
第二个十字路口
dì èr gè shízì lùkǒu
二つ目の交差点
時間の表現
時刻の表現も数字を使います。基本的な単位は「点 (diǎn) – 時」、「分 (fēn) – 分」、「秒 (miǎo) – 秒」です。
例:
三点 (sān diǎn)
3時
五点十五分 (wǔ diǎn shí wǔ fēn)
5時15分
七点三十分 (qī diǎn sān shí fēn) / 七点半 (qī diǎn bàn)
7時30分 / 7時半 (半 bàn = 30分)
九点零五分 (jiǔ diǎn líng wǔ fēn)
9時5分 (分が一桁の場合は前に 零 líng をつける)
差十分十二点 (chà shí fēn shí èr diǎn)
12時10分前 (=11時50分。「差 chà」= ~前)
两点一刻 (liǎng diǎn yī kè)
2時15分 (刻 kè = 15分。两刻=30分, 三刻=45分)
「今何時ですか?」は「现在几点? (Xiànzài jǐ diǎn?)」と尋ねます。「2時」は量詞(点)の前なので「两点 (liǎng diǎn)」となります。
電話番号・部屋番号の読み方
電話番号や部屋番号などは、基本的に数字を一つずつ読み上げます。西暦の読み方と似ています。
例:
電話番号 138-1234-5678
yāo sān bā yāo èr sān sì wǔ liù qī bā
※ 注意点: 電話番号を読む際、「1」は yāo と発音されることが非常に多いです。これは「七 (qī)」との聞き間違いを防ぐためです。「0」は líng と読みます。
部屋番号 102号室
yāo líng èr hào shì

買い物での値段交渉も中国旅行の醍醐味の一つです。
ビジネス・買い物で使える数字表現
買い物での値段交渉フレーズ:「安い」「高い」「値引き」
市場や個人商店などでは、値段交渉 (讲价 jiǎngjià / 讨价还价 tǎojiàhuánjià) が可能な場合があります。よく使われるフレーズを覚えましょう。
交渉フレーズ例:
太贵了! (Tài guì le!)
高すぎます!
便宜一点儿吧! (Piányi yīdiǎnr ba!)
少し安くしてください!
能再便宜点吗? (Néng zài piányi diǎn ma?)
もう少し安くできませんか?
[希望金額]块钱怎么样? ([希望金額] kuài qián zěnmeyàng?)
[希望金額]元ではどうですか? (例: 五十块钱怎么样? – 50元ではどうですか?)
我的预算不够。 (Wǒ de yùsuàn bùgòu.)
私の予算では足りません。(予算オーバーです)
不要了。 (Bù yào le.)
要りません。(交渉が決裂した場合など)
交渉のコツは、まず商品の相場をある程度知っておくことです。無理な値引き要求は避け、笑顔で、しかし堂々と交渉しましょう。言葉に詰まったら、スマートフォンの電卓機能で希望金額を提示するのも有効です。
割引率(折扣)の読み方:日本の割引表示との違い
お店でよく見かける「打折 (dǎzhé) – 割引」の表示。この割引率の表現「折扣 (zhékòu)」は、日本の感覚とは異なるため注意が必要です。
中国語の「〇折 (〇 zhé)」は、「元の価格の〇割の値段で売る」という意味です。つまり、「九折 (jiǔ zhé)」は「9割引」ではなく「元の価格の9割の値段 = 1割引 (10% OFF)」となります。
例:
九折 (jiǔ zhé) = 1割引 (10% OFF)
八折 (bā zhé) = 2割引 (20% OFF)
七五折 (qī wǔ zhé) = 2.5割引 (25% OFF) (元の価格の75%)
五折 (wǔ zhé) / 对折 (duì zhé) = 半額 (50% OFF)
「100元のものが九折」なら、支払う金額は90元になります。日本の「〇割引」とは逆の考え方なので、混同しないようにしましょう。
発音注意!混同しやすい中国語の数字
「4 (sì)」と「10 (shí)」の発音の違いと聞き分け方
初心者にとって特に混同しやすいのが、「4」と「10」の発音です。
- 四 (sì): 第四声。高い位置から一気に下げる声調です。日本語の「死」に近いですが、もっと強く、はっきりと下げます。
- 十 (shí): 第二声。低い位置から高い位置へ上げる声調です。日本語で驚いたときに「え?」と聞き返すような上がり方です。
声調を意識して発音練習することが重要です。聞き取りの際も、声調の違いに注意を払いましょう。特に金額を聞き取る際に「40元 (sì shí yuán)」と「14元 (shí sì yuán)」や「10元 (shí yuán)」などを間違えないように注意が必要です。
「1 (yī)」の声調変化
「一 (yī)」は単独で読む場合や、序数、番号などで読む場合は第一声 [ yī ] ですが、後ろに続く音節の声調によって声調が変わる特殊なルールがあります。
- 後ろに第四声の音節が続く場合、「一」は第二声 [ yí ] に変わります。
一个 (yí gè) – 一個 (geは軽声ですが、元は第四声)
一定 (yí dìng) – きっと
一样 (yí yàng) – 同じ
- 後ろに第一声、第二声、第三声の音節が続く場合、「一」は第四声 [ yì ] に変わります。
一天 (yì tiān) – 一日 (天 tiān は第一声)
一年 (yì nián) – 一年 (年 nián は第二声)
一<0xE5><0x8F><0xAA> (yì zhǐ) – 一匹 (只 zhǐ は第三声)
一<0xE6><0x9C><0xAC>书 (yì běn shū) – 一冊の本 (本 běn は第三声)
- 単語の末尾に来る場合や、序数、番号読みなどでは元の第一声 [ yī ] のままです。
第一 (dì yī) – 一番目
十一 (shí yī) – 十一
星期一 (xīngqī yī) – 月曜日
一月 (yī yuè) – 一月
(電話番号の) …一 (yāo / yī)
この声調変化は自然な会話の中で身につけるのが一番ですが、ルールを知っておくと学習の助けになります。
「2 (èr)」と「两 (liǎng)」の使い分け(再確認)
既述の通り、「二 (èr)」と「两 (liǎng)」の使い分けは非常に重要です。量詞の前(~個、~冊など)や「百、千、万、亿」の前では「两 (liǎng)」を、序数や番号、十の位・一の位では「二 (èr)」を使う、という基本をしっかり押さえましょう。
数字に関する文化的背景:縁起の良い数字・悪い数字
中国文化では、数字の発音が他の言葉と似ていることから、縁起が良いとされる数字と、避けられる傾向にある数字があります。これは迷信の類ですが、知っておくと文化理解が深まります。
- 八 (bā): 最も縁起が良いとされる数字。「発財 (fācái – 財産を成す、金持ちになる)」の「発 (fā)」と発音が似ているため。電話番号や車のナンバープレートなどで好まれます。
- 六 (liù): 「流 (liú – 流れる、スムーズに進む)」と発音が似ており、物事が順調に進むという意味で縁起が良いとされます。
- 九 (jiǔ): 「久 (jiǔ – 久しい、永遠)」と同じ発音であるため、長寿や永遠の愛を連想させ、縁起が良いとされます。
- 四 (sì): 日本と同様に「死 (sǐ)」と発音が似ているため、最も避けられる数字です。建物の階数(4階がない、F階と表記するなど)や部屋番号などで避けられることがあります。
- 七 (qī): 「怒る」を意味する「气 (qì)」や「欺く」を意味する「欺 (qī)」と発音が似ていることから、場合によっては避けられることもあります。
また、数字の語呂合わせもよく使われます。例えば、520 (wǔ èr líng) は「我爱你 (wǒ ài nǐ – 愛してる)」に発音が似ていることから、恋人同士で使われる愛情表現の定番となっています。
まとめ:中国語の数字をマスターしてコミュニケーション力UP
中国語の数字は、基本的な読み方・書き方から、量詞、特殊な読み方、日付、金額、年齢、さらには文化的な背景まで、覚えるべき点が多くあります。しかし、一つ一つのルールを理解し、繰り返し練習することで、確実に身につけることができます。
数字を正確に、そしてスムーズに使えるようになると、日常会話はもちろん、旅行先での買い物や食事、ビジネスシーンでの交渉など、様々な場面で自信を持ってコミュニケーションをとることができるようになります。この記事が、あなたの中国語学習の一助となれば幸いです。焦らず、着実にマスターしていきましょう!
(シンブニム、チョンマル アルムダウセヨ!)(トゥ ブン チョンマル チャル オウルリョヨ!) (プロジェкту ソンゴン チュカドゥリムニダ! スゴ マヌショッスムニダ) (ヘネッ구나! チョンマル チュカエ! ニガ チャランスロウォ) (チュカチュカ): (チュカチュカ / チュカチュカ): (ヤ、センイリラミョ? チュカチュカ! マシンヌンゴ モゴラ~)