中国の厳冬はこれ!芯から温まる羊肉スープ

    1. 中国歴史・民族

    中国西北地区を中心に広く食べられているのが羊肉料理です。とりわけ氷点下10~20度以下の日が続く厳寒の地域では、体を芯から温めてくれるので、冬に欠かせない郷土料理として愛され続けています。

    今回は二種類の羊肉スープをご紹介しましょう。

    中国の厳冬はこれ!芯から温まる羊肉スープ

    貴重な食材-羊のホルモン

    新疆」(Xīnjiāng 新疆ウイグル自治区)や「陕西」(Shǎnxī 陜西省)、「甘肃」(Gānsù 甘粛省)などの地域に多く分布する少数民族は長らく遊牧生活を送ってきました。

    かれらの食文化は豚肉ではなく羊肉が食材の中心になります。調理に使うのは肉だけではありません。「羊杂」(yángzá)つまり羊の頭、蹄、尾、内臓も貴重な食材なのです。

    白い羊骨スープ「羊汤

    冬になるとあちこちで見かけるようになるのが「羊汤」(yángtāng)と「羊杂」の看板です。

    これは大きな鍋で「羊骨头」(yánggǔtou 羊の骨)と「羊肉」(yángròu 羊の肉)を数時間かけてじっくり煮込んだ羊骨スープで、「羊杂割」(yángzágē)、「羊杂汤」(yángzátāng)ともいいます。

    調味料は好みの量の塩と胡椒で意外とあっさりした味付けですが、羊骨を煮出したスープは白濁していて大変濃厚です。

    そこに「羊杂」(羊のホルモン)、「羊肉」、「粉丝」(fěnsī 春雨)、薬味に刻んだ「香菜」(xiāngcài 中国パセリ)や「葱花」(cōnghuā ネギのみじん切り)、「辣椒油」(làjiāoyóu ラー油)を少々加えます。

    大饼」(dàbǐng 小麦粉をこねてパイのように焼き上げた中華パン)と一緒にいただきます。

    冬の料理として中国各地で好まれ、その土地ならではの味付けやレシピがあります。

    一椀には中華饅頭味の椀が入っており、奥には肉と野菜が入っています。

    羊のホルモンたっぷり「羊杂碎」

    羊杂碎」は「烩羊杂」(huìyángzá)、「羊下水」(yángxiàshuǐ)とも称されます。

    宁夏」(Níngxià 寧夏回族自治区)の伝統料理で、「中医」(zhōngyī)の観点からも薦められている栄養豊富な一品です。

    まず羊杂の各部位をきれいな水で繰り返し洗浄し、煮こぼして下処理をしてから細切りにしておきます。

    次に、油を熱したフライパンで八角、花椒、生姜、ニンニク、ネギ、トウガラシを「爆香」(bàoxiāng 油に香味を移す)してから、細切りにした羊杂、賽の目切りにしたジャガイモや大根など好みの具材を加えて炒めます。

    しっかり炒めたら、下味の料理酒、塩、醤油、胡椒を加え、熱湯を注ぎ20分以上煮込みます。スープが白濁してきたら再度味を調え、事前に準備しておいた粉丝や「粉条」(fěntiáo 約1cm幅の平たい春雨)を入れます。

    最後に碗に盛り、たっぷりの香菜辣椒油を載せていただきます。

    緑の野原に羊が放牧されている。

    食べすぎは体に毒?

    店で食べるよりも自分で調理したほうが「实惠」(shíhuì 経済的に得)で「干净」(gānjìng 清潔)だし、味も好みのものにできるので「菜市场」(càishìchǎng 食材市場)で羊肉を買って調理する主婦もたくさんいます。

    でも気をつけたほうがいい点もあります。

    Yángzáshìyáng de gèzhǒngnèizàngbùwèi de jíhé,yīncǐnǎpàshìxīnxian de yángzá,

    羊杂是羊的各种内脏部位的集合,因此哪怕是新鲜的羊杂,

    tādāngzhōng de dǎngùchúnhépiàolìnghánliàngyěfēichánggāo de,

    它当中的胆固醇和嘌呤含量也非常高的,

    suǒyǐ jīngchánghēyángzátāngkěnénghuìyòufāgāoxuèzhīzhèxiējiànkāngwèntí。

    所以经常喝羊杂汤可能会诱发高血脂这些健康问题。

    羊のホルモンは羊のいろいろな内臓器官を集めたものです。それで、たとえ新鮮なホルモンだとしてもそこに含まれるコレステロールとプリン体の量はとても高いので、羊杂汤を日常的に食べるのは高脂血症などの健康問題を誘発する可能性があります。

    まとめ

    街にはたくさんの「羊杂碎」と「羊杂汤」の店を見かけますが、いつも客でいっぱいな店や、地元の人が行列している店は味も確かです。ぜひ一度食べてみてください。芯から温まりますよ。

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