中国でのATM利用には注意が必要-不正利用について知ろう

    1. 中国経済・社会

    長期の駐在、留学、旅行の場合、現金自動預け払い機、つまりATMから現金を引き出す必要があるかもしれません。

    中国の銀行のカードを作ってATMを利用することもあるでしょう。いずれにしてもATM利用時には注意が必要です。

    中国でのATM利用には注意が必要-不正利用について知ろう

    中国のATM

    ATMは「自动存取款机」(zìdòng cún qǔ kuǎn jī)、または「自动柜员机」(zìdòng guì yuán jī)と言います。

    「お金を預ける」は「存款」(cún kuǎn)、「現金を引き出す」は「取款」(qǔ kuǎn)です。「柜员」(guì yuán)は銀行のカウンター(「柜台guìtái)内で働いている人々の総称です。

    銀行の中に設置されているATMもあれば、ATMだけがホテルやスーパーマーケット、繁華街に設置されている場合もあります。

    外国人である私達が利用するなら、できれば銀行内に設置されていて、常時ガードマン(「保安bǎoān)がそばにいるATMを利用する方が安心です。

    ATMの使用に注意

    中国の鉢植えの前で身振り手振りをするアジア系の若い女性。

    カードの飲み込み

    ある日、買い物帰りに現金を下ろそうと、いつも利用している学生寮の近くの銀行ATMを利用しました。

    お金は出てきましたが、カードがATMのプラスチック製の取り出し口に引っかかったままきちんと出てきません。もちろんこちらはカードに触れられないので、取り出す事ができません。

    そのまま数秒が過ぎると、取り出し制限時間を超えてしまい、カードはATMの中へ戻ってしまいました。

    カードのそばを離れない!

    さあ、大変です。買い物で手はふさがっているし、この場を離れて銀行員を呼びに行っている間に、後からカードが出て来て他の人にとられたらどうしようと考えていると、そばにガードマンがやって来ました。

    それで中の銀行員を呼んでくれるように言うと、「自分で行けば」と素知らぬ顔です。

    「とにかく呼んできて!」と怒鳴りつけ、ようやく銀行員がきたので、カードが呑み込まれてしまったと説明しました。

    パスポートを持っていると安心

    銀行員は慣れた様子で裏に回り、ATMからカードを取り出してくれたのですが、今度は「パスポートを出して」と言うのです。こういう時に限ってパスポートを持っていないものです。

    預かり所をもらおう

    やむなく学生寮に取りに帰ることにしましたが、「カードを預かっているという預かり証を銀行員のサイン入りで書いてくれなければ困る」というと、銀行員は自分の名前を言いたがりません。

    ここでもう一度大ゲンカをして預かり証を書いてもらい、学生寮に帰って取ってきたパスポートを見せて、カードはようやく手もとに戻ってきたのでした。

    現金の預け入れで

    中国のATMの前に立つ女性。

    別の時ですが、日本から持ってきた手持ちの現金が多かったので、中国に着いてからまずATMで預けることにしました。

    カードを挿入し指示通り現金を入れると、現金受け取りの口が閉じ、紙幣の枚数を数え、「3000RMB」と正しく表示されました。

    次に「このカードには問題があります。作業を完了する事ができませんでした。」という表示が画面に表われ、ATMは3000元ものお金を呑み込んだまま、平然と初期画面に戻りました。

    これまた大変です!この日も銀行員と大喧嘩を繰り広げ、ようやく24時間後に現金を取り返す事ができたのでした。

    問題時はカウンターへ!

    ATMに泣かされているのは何も外国人だけではありません。こんな話もありました。

    Shìmín Zhào xiānsheng zài zìdòng cún qǔ kuǎn jī shàng cún qián shí,

    市 民 赵 先 生 在 自 动 存 取 款 机 上 存 钱 时,

    jiā le yī zhāng zhězhòu zhǐbì,zhìshǐ cún qǔ kuǎn jī bī tíng,2900yuán bèi tūn。

    夹 了 一 张 褶 皱 纸 币,致 使 存 取 款 机 逼 停,2900元 被 吞。

    Yínháng jiànyì,rúguǒ shìmín zài zìdòng cún qǔ kuǎn jī shàng cún qián shí,

    银 行 建 议,如 果 市 民 在 自 动 存 取 款 机 上 存 钱 时,

    fāxiàn yǒu qiánbì bèi tūn de qíngkuàng,yīng lìjí yǔ guìtái liánxì。

    发 现 有 钱 币 被 吞 的 情 况,应 立 即 与 柜 台 联 系。

    趙さんが現金自動預け払い機にお金を預けた際に、挟まっていた一枚の皺のよった紙幣がATMを強制停止させてしまい、2900元が呑み込まれてしまった。

    銀行は、もし市民が現金自動預け払い機にお金を預ける際にお金が呑み込まれるようなことがあれば、すぐさま銀行のカウンターに連絡すべきだと提案している。

    これは提案ですが、銀行に行く際は誰かと一緒に、パスポートの携帯をお忘れなく。

    中国ATMで暗証番号を打ち間違えると

    暗証番号を忘れると大変です。一番困るのは中国のATMでお金を引き出すときに暗証番号(密码:mìmǎ)がおぼろげな時。もしも暗証番号を打ち間違えるとどんな恐ろしいことが起きるのでしょうか?

    中国のATMも操作方法は基本的に日本と何ら変わりはありませんが、空港にあるATM以外は、中国語と英語しか選べないものがほとんどです。

    日本の銀行カードでもクレジット機能がついているものであれば、中国でお金を引き出すことができます。しかしクレジットでお金を借りるという扱いになるため、手数料以外に翌月の引き落とし日まで利息がとられてしまいます。

    日本の銀行と提携していて、直接残高から現金を引き下ろせることができるATMはほとんどありません。

    クレジット機能を使えば普通に日本の銀行ATMのようにお金をおろせるのですが、問題は暗証番号を間違えた時なのです。

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    暗証番号を間違えると

    生活していると次から次にパスワードが増えていき、覚えていたはずの銀行の暗証番号が急にわからなくなることもあるでしょう。打ち間違えるとどうなりますか?

    yínhángkǎmìmǎshūcuòsāncìhòutūnkǎ

    银行卡密码输错三次后吞卡

    パスワードを3回打ち間違えると、カードが飲み込まれる

    おぼろげに記憶している暗証番号適当に打ち込み、3度間違えてしまうと、「吞卡」(tūnkǎ)と表示され、カードはATMに飲み込まれてしまいます。取り返すには自分の身分証明書を持って銀行の人に掛け合わなくてはいけません。

    身分さえ確認できればすぐ返してもらえる場合がほとんどですが、中国の銀行規則を厳格に当てはめると3~4日かかる手続きを経た後、初めて持ち主に返してよいことになっているそうです。

    たまたま厳格な銀行のATMに飲み込まれてしまうと、3~4日お金が下せなくなりますし、旅行の時だとまた来なくてはいけなくなるので十分注意が必要です。

    暗証番号は2回間違えた時点で「取卡」(qǔkǎ)を選択して、カードを取り返すようにしましょう。また別の日に試みるのが無難です。

    暗証番号を間違えなくても

    注意が必要なのは、暗証番号を間違えていないのにカードが飲み込まれてしまうパターンです。それは…

    ATM jī 60 miǎowúcāozuòjiùzìdòngtūnkǎ

    ATM机60秒无操作就自动吞卡

    ATMは60秒間何も操作しないとカードを飲み込まれる

    暗証番号を書いた紙をカバンの中から探しているときに、このATMの機械に表示されるこの中国語の意味なんだろうと電子辞書で調べているうちに、すぐ60秒経ってしまいます。すると何もしてないのにカードは飲み込まれてしまうのです。

    やはり取り返すには3~4日かかってしまうこともあるので注意が必要ですね。

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    飲み込まれてしまうだけで済まない場合も

    日本のクレジット会社の中には、海外で一定回数以上暗証番号を打ち間違えてしまった場合、その日にお金が下せなくするだけでなく、カードそのものにロックを掛けて、日本で再発行手続きしなくてはいけなくなる場合もあります。

    筆者もこのパターンになり、お金が必要な中国生活でカードが使用禁止となり、日本に帰って再発行してもらうまでの間、同じく中国にいる友人にお金を借りることとなりました。

    外国生活での銀行カードの重要度

    海外生活をしていると、パスポートと並んで一番重要なのは銀行カードであることを感じます。

    もしもの時に備えてお金を一つの銀行だけに保管するのではなく、一部は日本の銀行、自由に使える一部は中国の銀行に入れておくなどして緊急時での対応ができるようにしておくことは重要です。

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