芝麻酱の魅力!家庭で作れる中国の調味料と使い方を紹介

    1. 中国歴史・民族

    中国料理に欠かせない、どこの家庭にもある調味料といえば「芝麻酱」つまり胡麻ペーストです。

    中国東北地方や華北地方の冬の名物料理「火锅」(huǒguō 寄せ鍋)のタレに使われるので「北酱」(běijiàng)とも呼ばれています。一体どんな風に使われているのでしょうか?

    芝麻酱の魅力!家庭で作れる中国の調味料と使い方を紹介

    黒胡麻と白胡麻の違い

    炒った胡麻をペースト状になるまで磨り潰して作るのが「芝麻酱」(zhīmajiàng)です。

    白芝麻」(báizhīma 白胡麻)で作れば「白芝麻酱」(báizhīmajiàng 白胡麻ペースト)、「黑芝麻」(hēizhīma 黒胡麻)で作れば「黑芝麻酱」(hēizhīmajiàng 黒胡麻ペースト)と呼びます。

    白芝麻酱火锅のタレやその他の料理の調味料として食用にもっぱら使われます。「维生素E」(wéishēngsùE ビタミンE)を豊富に含む黑芝麻酱は、カルシウム補給や血管を柔らかくするなど健康維持に優れた効果があります。

    また「农历」(nónglì 旧暦)の「元宵节」(YuánxiāoJié 正月の十五日)に食べる「元宵」(yuánxiāo 元宵节に食べる餡の入った団子)や、

    汤圆」(tāngyuán 元宵よりも小さく、もち米の粉で作る団子状の食品)の「馅儿」(xiànr 餡)によく使われています。

    中国の木製テーブルの上に置かれた黒ゴマのボウル。

    出来立て芝麻酱の香りに誘われて

    筆者の留学時代、家の近くの「市场」(shìchǎng マーケット)に白芝麻酱をその場で作って販売している店がありました。

    白芝麻を電動臼で磨り潰しているその香りは市场の建物内だけでなく周辺にまで漂うほどでした。そのあまりの香ばしさにつられて出来立ての白芝麻酱を買い、パンに塗って食べたものです。

    中国は「埃塞俄比亚」(Āisài’ébǐyà エチオピア)、「印度」(Yìndù インド)、「苏丹」(Sūdān スーダン)、「尼日利亚」(Nírìlìyà ナイジェリア)、「莫桑比克」(Mòsāngbǐkè モザンビーク)、「坦桑尼亚」(Tǎnsāngníyà タンザニア)などから胡麻を輸入しています。

    しかし香りは中国産の方が優れているという声も聞かれます。実家が農家の人にとっては、自分の畑で採れた芝麻で作る芝麻酱が最高だと主張するのも無理はありませんね。

    自家製の芝麻酱を作ってみよう!

    中国人にとって自家製の芝麻酱は自慢の一品です。白芝麻だけで作る人もいれば、好みで「花生」(huāshēng 落花生)を混ぜて作る人もいます。

    しかも中国で市販されている芝麻酱は不純物が混ざっていたり、質の劣る胡麻を使用していたりするので確かに自分で作るのが一番かもしれません。手作り芝麻酱のレシピを見てみましょう。

    Bǎzhīmadàozàidàwǎnzhōng,jiārùshìliàng de qīngshuǐ,qīngxǐ gānjìng,

    把芝麻倒在大腕中,加入适量的清水,清洗干净,

    lāochūshuǐmiànpiāofú de bǐlì、kōngpí hézázhì,ránhòubǎzhīmalāochūliànggān,

    捞出水面漂浮的秕粒、空皮和杂质,然后把芝麻捞出晾干,

    dàozàiwúshuǐwúyóu de guōzhōngyòngwénhuǒbúduànchǎofān,fángzhǐ zhīmajiāohēi,

    倒在无水无油的锅中用文火不断炒翻,防止芝麻焦黑,

    yìzhí bǎzhīmabiǎomiànshàng de shuǐfènchǎogān,chǎodàobiǎomiànwēiwēifāhuáng。

    一直把芝麻表面上的水分炒干,炒到表面微微发黄。

    Chǎohǎo de zhīmazhuāngrùpánzhōngzìránfàngliáng,

    炒好的芝麻装入盘中自然放凉,

    ránhòuyòngpòbìjījiāngzhīmamòzhì,zhīmayuèxì ,kǒugǎnyuèhǎo。

    然后用破壁机将芝麻磨制,芝麻越细,口感越好。

    大きめのボールに胡麻を入れ、きれいな水を加えて洗います。水面に浮きあがった空の実、皮、不純物を取り除き、胡麻を取り出して乾かします。水気も油気もないフライパンに胡麻を入れてとろ火で炒めます。

    胡麻が焦げて黒くならないように絶えずひっくり返しながら、表面の水分がなくなり、わずかに黄色く色づくまで炒めます。炒め終わった胡麻は皿に取り出して自然に冷やしましょう。ミキサーで胡麻を磨り潰します。胡麻のきめが細かいほど口当たりもよくなります。

    ミキサーにかける時に好みで塩と砂糖を少々、「香油」(xiāngyóu 胡麻油)を加えながら滑らかになるまで磨り潰すと、香り高い芝麻酱の出来上がりです。

    中国で女性が箸で麺の入ったボウルを持っています。

    料理のタレに加工する

    手作りの芝麻酱を基に火锅や焼き肉の胡麻だれに加工するには、ほかの材料と調合し、分離しないように気をつけながらゆっくり混ぜていきます。

    好みで少量の醤油、砂糖、あれば「陈醋」(chéncù 粟を原料とした中国黒酢で長期貯蔵したもの)、「蚝油」(háoyóu オイスターソース)、「腐乳」(fǔrǔ さいころ状に切った豆腐を発酵させてから塩漬けしたもの)を少量ずつ加えて混ぜていきます。

    そこに香油を数滴ずつ数回に分けて加えます。最後に少量のお湯で溶き、滑らかな胡麻だれに仕上げて完成です。

    この胡麻だれはほかにも「拌面」(bànmiàn 調味料や具を加えて混ぜた中華ヌードル)や「拌凉菜」(bànliángcài 胡麻だれの冷製前菜)に使います。

    まとめ

    中国人の友人に自慢の芝麻酱の作り方や、調味だれにする際の調合方法を教えてもらうのもいいですね。ぜひ色々な料理で使ってみましょう。

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