中国人友達には理解できない~親しき中にも礼儀あり

  1. 中国歴史・民族

中国人とは一度一緒に食事をすればすぐに友達になれるというのを聞いたことがあるかもしれません。その通りです。中国人は一度食事をしただけでも笑顔を浮かべて親しく接してくれるようになります。

中国人の友達には理解できない~親しき中にも礼儀あり

中国人の友達の定義

中国人はどうしてすぐ友達として見てくれるのでしょう?それは友達というものの考え方日本と違うからです。

中国、日本、そして世界各国の友達の定義(朋友的定义:péngyou de dìngyì )を理解しておくことは重要です。

世界どの国でも共通認識としてある友達の定義は「仲が良く、気兼ねなく話し、一緒にいて楽しい仲間」というものです。ところが細かい定義は中国と日本では違うようです。

日本人が「友達だから」と思って行ったある行為が、逆に中国人を怒らせることがあります。それは中国人にとって友達だったら決してしないことを日本人がするからです。

中国人にとって友達とは

中国人はある人と一緒に食事をすれば、その人を特別な存在とみなします。その人を信用することにして、親切にもてなします。

日本人はまだこの中国人とあまり親しくなっていないと感じていても、その中国人は日本人を喜んで家に泊めてくれ、困ったことがあったらできる限り助けてくれます。

つまり、中国人にとって友達の定義とは次のようなものです。

zhēnzhèng de péngyou hùxiāng bāngzhù

真正的朋友互相帮助

本当の友達は助け合う

「友達は助け合う」これが中国の友達の定義です。「えっ日本も同じじゃないんですか」と思うかもしれません。

実は「日本人は友達同士よく助け合う」と思っているのは日本人だけで、中国人はいつも「なぜ日本人は友達なのに助け合わないのか」と感じています。

一緒に立っている中国人。

日本人にとって友達とは

日本人も友達のためなら喜んで助けたいと思っていることでしょう。しかし中国人から言わせると日本人は友達同士助け合う国ではありません。

なぜなら日本にはこの特有な友達に対する考え方があるからです。

qīnmì yě yǒu fēncun  jíshǐ qīnmì yě yào jiǎng lǐmào

亲密也有分寸,即使亲密也要讲礼貌

日本人なら確かにあると納得するどんな友達に対する考え方があるのでしょうか?

親しき中にも礼儀あり

亲密qīnmì)というのは「本当に仲がいい友」という意味です。分寸fēncun )というのは「ちょうど程よい」という意味です。つまり前半部分は「親しい中にもちょうどよい距離がある」という意味になります。

後半の文ですが(jiǎng)は本来「話す・語る」という意味ですが、この場合は「重視する・気を付ける」という意味合いになります。礼貌lǐmào)は「礼儀」です。つまり「本当の仲がいい友でも礼儀を重視する」という意味です。

つまり全体としては、日本人がいつも心掛けている「親しき中にも礼儀あり」という意味になります。

日本人はプライベートを重視しています。友達であってもプライベートに踏み入らないで、

知らないふりをしたり、オブラートに包んで言ったりします。相手に迷惑をかけないようにと思い、助けが必要な時でも自分から「助けてほしい」とは言わないかもしれません。

疑問符が空を飛ぶビジネスウーマンは、中国でのビジネス活動における不確実性を表しています。

中国人は理解できない日本の考え

親しき中にも礼儀を重んじるのが日本です。よって中国で日本文化を実践すると必ずこのような衝突が生じます。

中国人の家に行きトイレを借りるときを例に挙げましょう。

kěyǐ yòng xǐshǒujiān ma

可以用洗手间吗?

トイレ借りていいですか

日本人なら中国人の家に行ったときに、この当たり前のように感じる一言を述べます。この一言が中国人を怒らせるのです。

「なんで友達なのにトイレを貸りていいのかなんて聞くんだ! 友達なんだからぼくの家はキミの家のように振舞ってくれ!」と感じるのです。

日本人の気遣いは、中国人にとっては「よそよそしい態度」にしかうつりません。何年たっても気を使い続ける日本人に対して中国人は「本当の友達」にはなれないと感じるのです。

日本は特別

親しい中にも礼儀を示すのは、日本においては美徳とされている考え方ですが、中国、そして中国以外の文化の中では必ずしも良いこととみなされないというわけです。

中国にいながらどんなときにも懸命に礼節を守っている日本人を、中国人だけでなくアメリカ人やヨーロッパ諸国の人々も滑稽だと笑います。

日本にいる日本人からすると中国人はちょっと変わっていると思うかもしれません。しかし外国で生活を始めた日本人が感じるは、外国諸国からすると実は変わった価値観を持っているのは日本人だということです。

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