中国の病院と日本の病院の違いについて知ろう

  1. 中国経済・社会

病院に入院したら身体が健康になる。この当たり前のことが中国では通じません。中国の病院では日本では当然の何がなされないのでしょうか?医療技術は問題ないのでしょうか?

中国の病院と日本の病院の違いについて知ろう

中国の病院-日本との違い

日本の病院では、基本的にどんな人でも医療を受けることができます。その人がお金を持っているかなどは事前に調べられることもありません。

しかし中国ではかならずお金のある人だけが医療を受けられるシステムになっています。

挂号(guàhào)と言われる「診察券」を最初に購入しなくては診察してもらえません。そのあと「レントゲン(X线:Xxiàn)を取りに行きなさい」と医者から指示されれば、レントゲン受付で、先にお金を払わなくてはレントゲンを撮ってくれないのです。

検査に基づき診察結果が出ました。医者から注射(打针:dǎzhēn)、点滴(点滴:diǎndī)などの指示が出されます。しかし医療行為を受けるときにこれまたそれぞれの受付で先にお金を払わないと医療が受けられないのです。

お金を払うの時も、日本のように静かに列に並ぶ(排队:páiduì)という事は行われません。みんな「我先に!」と競争です。

中国の病院では、どんなに体が悪くても、人々を押しのけ割り込んでいき、受付の先頭に立ち、料金を払い、医療行為を受ける必要があるのです。病院に行くと疲れ果ててしまう様子が容易に目に浮かぶでしょう。

中国で病院のベッドに座って窓の外を眺める女性。

入院することになったら

医者から指示があり、入院(住院:zhùyuàn)となります。入院の時はまず押金(yājīn)と言われるチャージ金を大量に病院に収めます。点滴や手術などが行われる場合、そのチャージ金から差し引かれる(:kòu)わけです。

もしチャージ金が切れてしまったら、どうなりますか?

何もしてもらえません。手術が終わったばかりで緊急を要する事態が生じたとしても、チャージ金が残っていないと、そのまま放置されます。一応「早くチャージしろ!」と催促してくれますが、手元にお金がなくチャージできないとそのまま強制退院となります。

では十分すぎるほどのチャージ金を病院に入れておきさえすれば、心配なく医療を受けられるのでしょうか?

入院時の食生活

日本の場合、入院中は病状に合った食事が提供されます。糖尿病の方専用の食事、塩分制限がある方の食事などです。各病院には管理栄養士が置かれ、その指導の下、栄養バランスの取れた食事が提供されます。

しかしこの当然と思える患者に合わせた食事の提供が中国では行われないのです。みんな普通食という意味ですか?いいえ。

yìbānyīyuànbùgōngyìngfàn

一般医院不供应饭

一般的に病院は食事を提供しない

そうです。中国の病院で病院食というものは通常存在しないのです。入院時には家族が食事を持って来てもらうか、外卖(wàimài)と呼ばれる外からの弁当配達を利用します。

身体が悪く入院中なのに、病室で脂っこいホイコーロー(回锅肉:huíguōròu)弁当を食べていたり、インスタントラーメン(方便面:fāngbiànmiàn)をすすっていたりという光景は、中国では一般的です。

中国の病院も親切な面があります。通常食堂は用意してくれています。少し割高ではありますが、病院食堂に行けば温かい食事を食べることができます。さらに各フロアー、電子レンジ(微波炉:wēibōlú)とお湯(白开水:báikāishuǐ)を無料で提供してくれています。

もし中国で入院することになったら、日本との違いを嘆くのではなく、異文化であることを受け入れ、中国の病院が親切に提供しているものを感謝して受けるとよいでしょう。

目立つ漢字が特徴的な救急外来の看板。

中国の医療は予想以上

日本は中国よりも医療が進んでいると思っている人は多いでしょうが、実は中国の大病院のほうが日本よりも最新医療機器が導入されており、最先端の医療を取り入れているという事も少なくありません。

確かに医療を受けるためになんども人をかき分けお金を支払う必要があったり、病院食が提供されなかったり、日本との違いに疲れるかもしれません。

しかし大きな病院に入院すれば日本と変わらない医療行為は受けられるので、緊急を要するときは信頼して中国の病院で入院しましょう。

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