中国であずきよりメジャーなお豆・緑豆

  1. 中国歴史・民族

豆と言ったら何が浮かびますか?日本人からすると大豆とかあずきかもしれません。しかし中国人は日本人のほとんどはなじみがない绿豆(lǜdòu)という豆がもっともメジャーなお豆です。

とても身体いい緑豆という豆はどんな豆なのか見てみましょう。

中国であずきよりメジャーなお豆・緑豆

緑豆とは?

绿豆(lǜdòu)というのは小豆くらいの大きさで、色が緑色の豆です。日本語では緑豆(りょくとう)というそうです。そういわれてもピンと来ないかもしれません。それだけ日本では知られていない豆なのです。

ですが日本人もこの緑豆の恩恵にあずかっています。それは普段食べているモヤシ(豆芽:dòuyá)ですが、日本で生産されているモヤシというのはじつは中国から輸入された緑豆が発芽したものだからです。

日本人は基本モヤシ以外の目的で緑豆を利用することはありませんが、中国では漢方薬の材料になったり、スープに入れられたり、様々な食材の材料として用いられています。中国から良く輸入される春雨もこの緑豆が原料です。

中国の木製のまな板の上にスプーンが付いたスープのボウル。

緑豆の味は?

日本ではなじみのない緑豆の味はどうなのでしょうか?砂糖を入れないゆがいただけの小豆に味がないように、緑豆もあまり味がありません。茹でた後は小豆と同じようなモサモサした豆感があるだけです。

ただ問題は味ではありません。日本人に受け入れられなかった理由だと思われますが、緑豆は色が良くないのです。

緑豆をスープに入れるとスープはどす黒い緑色となり、日本人からするとあまり食欲がわきません。見た目で避けてしまうでしょう。

ですがとても健康に良い緑豆は绿豆汤(lǜdòutāng)、つまり緑豆のスープとしてよく利用され、昔から中国人に受け入れられています。スープはだけでなく、中国ではラーメンや炒め物にもよく入れられます。

栄養価は高い

これは世界中の栄養学の専門家が認めるところですが、緑豆は栄養価がとても高い食物です。よって身体機能そのものを改善し、病気を治す中国医学では緑豆が大変重宝されています。

緑豆は生薬、つまり加工せずそのまま薬として用いられており、次のような効能がある言われています。

kàngjūnyìjūnzuòyòng

抗菌抑菌作用

体内ウィルスを抑制する効果

jiàngxuèzhīzuòyòng

降血脂作用

血中脂肪を下げる効果

kàngzhǒngliúzuòyòng

抗肿瘤作用

ガンになりにくくする効果

更には血糖値上昇を抑えたり、肌をきれいにしたり、精神を安定させたりといいことずくめです。

中国の緑の布の上のボウルにもやし。

日本料理の長所と弱点

いいことずくめの食材とも感じる緑豆ですが、なぜ日本料理には採用されないのでしょうか?それは先ほども述べた通り見た目が良くないからです。

緑豆だけでなく、日本ではニンジンやダイコンなどの野菜でも、曲がっているものや形がいびつなものが店頭に並べられることはありません。しかし実際には見た目が悪いものやいびつなものほど、地球が生み出すそのものの形なのです。

日本料理は見た目を楽しむというのが大きなウエートを閉めます。素材そのものの味を生かすという点では味付けが濃い中国より優れているといえるでしょう。

しかし見た目が悪くてもよいものは取り入れるという点では中国のほうが日本より優れているといえます。

中国を学ぶとは文化を学ぶこと

中国語を学ぶ上で中国文化に溶け込むことがとても重要です。中国語が上手に話せても、中国人が食べるものを食べ、楽しむことを楽めないとなかなか中国人の輪に溶け込むことはできないかもしれません。

日本人の習慣に縛られずにグローバルな人として中国人の習慣にはまってみるのも自分を広げる良い方法ですね。

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