中国グルメ・食文化

中国の地方の伝統的麺料理-その4

中国語で麺料理は「面食」と言いますが、長い麺を使った料理だけを指すわけではありません。

原料に小麦や蕎麦、その他の雑穀類を用いて様々な形に成形された生地を使う伝統的麺料理も含まれています。

今回は北西部の伝統的な家庭麺料理をご紹介しましょう。

栲栳栳

(kǎolǎolao)

まるで巨大な蜂の巣のように見えるのが栲栳栳です。

原材料のカラスムギ粉を加水し練ってから3-4cm程のかたまりに切り分けていきます。そのかたまりを手の平で台に押し付け、厚さ約1.5mm、サイズは6cm×10cm位に薄く延ばします。

破らないように生地をそっと台から引きはがし、人差し指に巻き付かせるようにして成形します。それを直径20cm程の蒸籠に隙間なく敷き詰め、約10分蒸し上げると完成です。

黒酢につけてそのまま食べることもありますが、「ジャガイモと薄切り豚バラ肉の炒め物」と一緒に混ぜ合わせたり、炒めた具材を上からかけたりして提供されます。

【栲栳栳の歴史】

主に山西省の北部で食べられていますが、その製法、名前の由来は1400年もの昔にまで遡ることができます。

竹の皮や柳の葉を編んで作った蒸籠を「栲栳」(kǎolǎo)と言います。

唐王朝の初代皇帝「李渊」( Yuān)がまだ皇帝になる前、隋王朝の末期に現在の山西省太原の太守に降格させられた時、通りすがった名刹の住職が彼に振る舞ったのが栲栳栳だという民話があります。

Yóumiàn kǎolǎolao zàiShānxī mínjiān chúlejiācháng měishí wài,

莜面 栲栳栳 在 山西 民间 除了 家常 美食 外,

quēshí háiyǒu kàoláo qīnpéng guìbīn zhī yì。

确实 还有 犒劳 亲朋 贵宾 之 意。

Rénmen yǐ chī yóumiàn kǎolǎolao wéi“láokao”、“hémù”děng měihǎo xiàngzhēng。

人们以吃 莜面 栲栳栳 为“牢靠”、“和睦”等 美好 象征。

Měiféng lǎorén shòuchén,xiǎohái mǎnyuè huò féng jié dài kè,duō yǐ cǐ jìn cān。

每逢 老人 寿辰,小孩 满月 或 逢 节 待客,多以此 进 餐。

Shānqū yǒuxiē rénjiā hūnpèi qǔ jià shí,xīnláng xīnniáng yě yào chī,yì wèi fūqī bái tóu dào lǎo。

山区 有些 人家 婚配 嫁 娶 时,新郎 新娘 也要 吃,意谓 夫妻 白 头 到老。

カラスムギ粉で作る栲栳栳は山西地方の庶民にとって美味な家庭料理というだけでなく、親戚や友人にご馳走をして慰労する、また大切なお客様をもてなすという意味を確かに含んでいる。

人々はこの料理を食べることで「信頼できる」「仲睦まじい」などの良い意味の象徴としたのである。

老人の誕生祝い、赤ん坊の満一ヶ月のお祝い、あるいは祝祭日に客を接待するような時にはいつもこの料理でもてなしたのである。

山間部のある人々は婚約や結婚の際に、新郎新婦も栲栳栳を食べたが、それは「夫婦が共白髪まで添い遂げる」という意味だったのである。

猫耳朵

(māo ěrduo)

猫耳朵は山西省、陕西省等の地域で人気のある伝統的麺料理で、その名の通り猫の耳の形をしています。華北地方では主食とされ、中国南方地域ではおやつ感覚で食べられているようです。

原料は小麦粉、蕎麦粉、カラスムギ粉、トウキビ粉などが用いられ、加水して捏ねた生地を親指で台に押し付けクルリと回転させながらねじりを入れて成形します。

すべての生地を成形したら沸騰した鍋に入れ数分火を通せば完成です。「トマトと卵の炒め物」や「インゲン、豚肉、ジャガイモの炒め物」などの具材を上からかけていただきます。

不烂子

(búlànzi)

山西省及び河北省南部の地域で愛されている伝統的家庭料理です。

元の呼び名は「拌子」(bànzi)ですが山西方言で「」をlànの二つの音に分けて発音することから「不烂子」と呼ばれるようになったと言われています。

方言が多いこの地域では、地域ごとに別の呼び名があるほどです。

エンジュの花、ジャガイモ、インゲン、白菜、茄子などあらゆる材料をもとに作ることができるので、地域ごと、家庭ごとにアレンジのバージョンが豊富な料理です。

基本的な作り方は元となる野菜や花に、その2/3の分量の小麦粉や蕎麦粉を振り掛けて蒸し、その後炒めるというものです。

【ジャガイモで作る不烂子】

①5mm角に切ったジャガイモを5分ほどゆで、ザルにあげて湯切りする。

②ジャガイモをザルからフライパンに移し替え、その上にジャガイモの分量の2/3の小麦粉を入れて平らにならし、蓋をして数分蒸らす。

③蓋を外し、粗みじんのねぎを加え、小麦粉が具材にからまってねっとりした感じになるまで全体をよく混ぜ合わせる。

④花生油、ゴマ油、塩、コショウ、醤油などで全体を炒め合わせ、最後に好みで唐辛子、黒酢、花椒などを振り掛けて完成。

主食は小麦粉

5kgや10kg入りの袋で販売されている米は想像しやすいかもしれませんが、小麦粉の10kg入りをスーパーで販売しているのは日本ではあまり見かけませんね。

中国では大きいものになると22.7kg入りという規格で強力粉が売られており、それを購入した市民が自転車で運ぶ姿が今でも普通に見られます。

家族構成にもよりますが、このサイズの小麦粉を一か月程度で消費してしまうのです。さすがに主食ですね。

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